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Tea-break・・・2005年7月掲載

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○ みみあかいろいろ

いきなりあまりきれいでないお話で恐縮です。お食事中のでしたら申し訳ございません。

「耳あか」はどなたも自分の体内から出てくる、という点で身近に感じることができるものの、自分の耳の中にある状態を自分自身の目で見ることができないため、もどかしい存在だと思います。

とり出した「耳あか」は見ることができますが、どこにどれ位あるのか分からないために自分で耳掃除をしても「もっとたくさんあるのではないだろうか?」と不安になってしまいます。

ここに、落とし穴があります。ついついやり過ぎてしまうんですね。

1:そもそも「耳あか」とは何者なのか・・・?

耳の構造外耳道の皮膚の分泌物が固まったものが「耳あか(耳垢)」です。「耳あか」にも、外耳道と鼓膜を保護するという立派な役割があります。しかし、大量にたまって耳のあなをふさぐようですと、聴こえにも影響をおよぼすのでとらなくてはいけません。

「耳あか」には柔らかいもの(wet type)と乾燥したもの(dry type) があり、遺伝性のものです。一般的に日本人はdry typeが多く、wet typeは全体の20%位です。白人では逆にwet typeが95%以上です。dry typeは劣性遺伝で、wet typeは優性遺伝といわれています。

2:How to 耳のお掃除

「耳あか」は、本来「生理的」なものです。しかし多すぎると耳のあな(外耳道)をふさぐこととなりますので、時々(具体的には、1週間〜10日に1回ぐらい)はお掃除をした方が良いでしょう。

耳掃除をしようと思ったら、まず周囲に人がいないことを確認にしてから始めましょう。だれかに不意にぶつかってこられて思わぬ事故をおこさないように念には念をいれてくださいね。

耳かきの道具は、耳かきでも綿棒でもかまいませんが、大切なことは「耳あか」を外にかき出すようにすること!!

「耳あか」を奥に押し込まないように気をつけることです。

「耳あか」は意外と入口近く(入口から1.5cmぐらいまで)にしかありませんのでくれぐれも奥にはさわらないこと。

万が一鼓膜を傷つけたら大変です。「痛い!!」と思ったら黄色信号、そこで止めましょう。出血したら赤信号です。

子どもさんの耳掃除を親御さんがされている場合も同様です。まず、周りにどなたもおられないことを確認してから親御さんの膝を枕にしてそっと掃除をします。

痛がったらすぐ止めてくださいね。

「むずかしいな・・・」と思ったら止めて、耳鼻咽喉科に行って下さい。健康保険もききますし、いつでもお掃除いたします。

3:耳掃除のやり過ぎにご注意!!

先にもお話しましたが、耳掃除は1週間〜10日に一度で充分です。耳のかゆい方は毎日でもお掃除したくなると思いますが、耳掃除という機械的刺激を加えれば加えるほどかゆみが増悪することがあり、耳だれが出てきたり、耳が痛くなる(外耳炎)こともあります。このような方は、耳鼻咽喉科でご相談下さい。

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