Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○　2020年6月　　おこさんの耳鼻咽喉科健診

　新緑が日に日に濃くなってゆく、生命感を強く感じる季節ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。

　ここのところずーっと新聞やテレビのトップニュースは新型コロナウィルスに占領されています。学校も3月〜閉鎖されているのが5月〜6月に徐々に再開されるようです。そういった中で、当然いつも4月〜5月に行われる学校健診も延期されました。おそらく9月以降に行われると思います。健診が好きという方はおられないでしょうが、健診、特に耳鼻咽喉科の健診は舌圧子や鼻鏡など銀色にピカピカ冷たく光る器械を使うため、幼稚園や小学校低学年のお子さんに怖がられる事が多いです。
健診で並んでいる時すでに「痛くない？」と戦戦恐恐としていますが、あっという間に無事終了すると、まだ並んでいるうしろのこどもたちに「ちっとも痛くなかったよ。」と胸をはっている姿がおもしろくて思わず吹き出しそうになります。

健診で一体何をみつけようとしているのかわかりますか？
耳・鼻・のどを簡単にのぞくだけでもいろいろとわかります。
ざっと挙げても次のようになります。

(1)耳	耳垢(みみあか）
	中耳炎	滲出性中耳炎 　急性中耳炎 　慢性中耳炎 　真珠腫性中耳炎
	外耳炎
	外耳道異物
（2）鼻	アレルギー性鼻炎
	急性鼻炎
	慢性鼻炎
	急性副鼻腔炎
	慢性副鼻腔炎
	鼻茸（鼻ポリープ）
	鼻腔異物
	鼻出血
（3）口（咽頭）	急性咽頭炎
	急性扁桃炎
	陰窩性扁桃炎
	口内炎
	口蓋裂
	後鼻漏

　喉頭はのどの奥なので、通常は健診では見られません。
　また、今聞こえているかどうかは別に聴力検査をしないとわかりません。

よく健診の前の日に担任の先生から「あすは耳鼻咽喉科健診なので耳あかをきれいにしてきてください」と言われると思います。耳あか（耳垢）がぎっしり耳内にたまっていると上の表の耳垢から下の中耳炎、外耳炎、外耳道異物が見られなくなってしまいます。無理に取ることはないですが、外耳道の入口近くにあって目に見えるものはとっておいて下さい。耳の奥にあって目に見えないものはうまくとれませんのでそのままでけっこうです。お子さんが痛がったり、嫌がったらそのままにしておいて下さい。

ことしの健診はいつごろできるか時期はまだ未定ですが、小さいお子さん（幼稚園〜小学校低学年）はお母様の「がんばってね」という励ましできっとじょうずにできると思います。おうちに帰ってきたらほめてあげて下さい。そうすれば来年もきっとじょうずにできますよ。

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