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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2005年11月 「どうして口内炎をくり返すんでしょう・・・?」

 口内炎とは、口の中の粘膜が炎症を起こしている状態をいいます。
 口内炎ではたいていピリピリとした痛みがあるため、一つでもできると、食べ物や飲み物がしみたり、思うように話せなくなったり・・・と、とてもつらいものです。

 口の中のやけどや、口の中を噛んだり、唾液の不足によって口の中の粘膜が乾燥すると、ちょっとした刺激で粘膜が傷つき、口内炎になることがあります。
 口内炎ができる年齢層は幅広く、赤ちゃんからお年寄りまでさまざまです。一般的には、男女差はありません。

 口内炎が女性に多い印象があるのは、月経前や疲労時にできやすいなど、からだの具合に左右されやすいためでしょう。
  一般的に多いとされているのは、単純性の再発性アフタといわれるもので、浅くくぼんだ白っぽい病変で、よく見ると周囲の粘膜は赤くなっています。原因は不明ですが、多くの場合は、1〜2週間で治ります。

 そのほか、金属アレルギーやウイルス感染、栄養不足、疲れなどからも口内炎になることがあります。口内炎が頻回に反復し、治るのに2週間以上かかる場合、または大きくて深い病巣をつくって瘢痕(はんこん)を残して治る場合、さらに口の中以外に眼、皮膚、消化器などの症状がある場合には注意が必要です。またごく稀ですが、悪性腫瘍(舌がん、口腔底がん等)のこともありますので、長びく場合は専門医を受診して下さい。

☆よくある症状は・・・

  • 赤ちゃん
    カビの一種であるカンジダが原因で、白いブツブツがいくつもできることがあります。痛みはほとんどなく、口の中なので、すぐに気づかない場合もあります。
  • 子ども
    ウイルス感染による口内炎は子どもに多いです。ヘルパンギーナや手足口病、はしかなどが原因になって、口腔粘膜に病変が現れます。
  • 大 人
    ストレスやかぜ、病気によりからだの抵抗力が落ちているときにできやすくなります。
     また、糖尿病やがんなどで抵抗力が落ちている人では、成人でもカンジダが原因の口内炎が現れることがあります。普段、口内炎になったことがない人がかかったら、こうした病気も疑われます。

☆OnePoint

  虫歯や入れ歯などによる不具合や、アレルギーなどのように原因がわかっていれば、その原因を特定・改善することで口内炎は防げます。

しかし、一度できてしまった口内炎の特効薬はありません。栄養不足や睡眠不足など、いくつかの要因が考えられますので、自分自身で口内炎ができやすい状況を把握して、予防に努めましょう。

一般的な注意点は次の通りです。

  1. ビタミンB2を多く含んだ野菜や果物を積極的にとり、規則正しい食事・生活を心がける
  2. ストレスや疲れをため込まない
  3. 食後の歯磨きやうがいをし、口の中を清潔に保つ

このほかに、薬による治療として、軟膏やパッチシールを貼る方法があります。

口内炎ができたらまず耳鼻咽喉科を受診するのがよいでしょう。受診の際には、いつからできているか、場所や大きさなど、経過を正しく説明できるようにしておきましょう。

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