Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話
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○ 2006年4月 正しい鼻のかみ方
「鼻をかむ?そんなことだれでもできることでしょ?」
とどなたも考えられたと思います。
でも、「正しく鼻をかむ」ということは、だれにでもできることではないのです。
たとえば、
- スッキリしたいので思いっきり力を入れてかむ。
- 鼻をかんだあと完全にきれいにしたいので、ティシュペーパーで鼻の奥をふく。
等は絶対にしないで下さい。
まず、正しい鼻のかみ方は次の4点です。
- 片方ずつかむ。反対側の鼻を押さえてかみます。両方いっしょにかんではいけません。
- 鼻をかむ前に口から息を吸う。鼻をしっかり押し出すために、空気を吸って準備をします。
- ゆっくり、少しずつかむ。一度にかまない。
- 強くかみすぎない。少しずつやさしくかんで下さい。
これに対し、正しくない鼻のかみ方は次のとおりです。
- 両方の鼻をいっしょにかむ。
左右両方の鼻を一度にかむと細菌やウイルスが含まれている鼻汁がかえって鼻の奥のほうに追いこまれ、副鼻腔炎になることもあります。
- 力まかせにかむ。
こうすると鼻の中が傷ついて鼻血が出たり、耳が痛くなることもあります。
- 中途半端にかむ。
鼻汁が残るとその中で細菌やウイルスが増えてしまいます。
- 鼻をほる。
鼻くそを無理に指やティシュペーパーでかき出すと、粘膜を傷つけて鼻血が出たり、傷から細菌が入って感染してしまうことがあります。
- 鼻をすする。
鼻汁をすすると鼻汁(この中には細菌やウイルスがたくさんいます)が鼻の奥に入ったり、耳にまで達して中耳炎の原因になることもあります。
特に小さい子どもさんが正しく鼻をかむことは大変むずかしいものです。御両親が、片方のはなをおさえてゆっくり少しずつかむことを教えてあげて下さい。正しく鼻をかむということは、生まれつき身についていることではなく、練習して獲得する習慣と考えて下さい。
鼻汁を正しくかんで、鼻の中から鼻汁をとりのぞくことは、鼻の病気(副鼻腔炎、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎等)の治療の基本です。
正しく鼻をかんで、鼻の病気をさっさと治しましょう。
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