Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話
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○ 2007年11月 痰が多く咳が長びきます。鼻が悪いことと関係がありますか?
ことしは暑くて長い夏の後、急激に気温が低下して足早に秋がやって来ました。
朝夕、冷えこんできますと、とたんに鼻をグズグズさせているお子さんが増えます。このようなお子さんの中には痰がからんだ咳をしている人もいます。熱がなく、肺に問題がないのに痰や咳が長びく場合は鼻をチェックする必要があります。
通常「蓄膿症」として知られている病気は正式には「副鼻腔炎」と呼ばれます。副鼻腔という鼻の周囲にある顔の骨の空洞に膿汁がたまるので「蓄膿症」と呼ばれるのでしょう。細菌感染などのために副鼻腔の粘膜に炎症が起きたのが副鼻腔炎です。
副鼻腔炎のために鼻の奥からのどに鼻汁が回り、これがのどを刺激していると考えられます。鼻汁が鼻の穴から前に出てくるのではなく、うしろに(のどに)回るため、わかりづらく、気づかれないままになることがあります。子どもさんはかぜをきっかけに急性の副鼻腔炎になりやすいのですが、慢性化した成人に比べて抗生剤などの薬による治療で治りやすいという特徴があります。
ただ、治療が中途半端で終わると副鼻腔炎が治っていないために、痰や咳が長びくことがあります。
耳鼻科の病気の外来通院治療は長びくことが多いので、親御さんも大変だとは思いますが、子どもさんが「副鼻腔炎」と言われましたら根気よく通院して下さい。
また、中には
慢性副鼻腔炎 + 気管支の炎症 (副鼻腔気管支症候群)
慢性副鼻腔炎 + 気管支喘息
というかたもおられます。副鼻腔と気管支は場所は離れていますが、とても関係の深い臓器です。鼻の症状が悪くなると気管支の症状も悪化するという病気です。
咳の原因が全て鼻という訳ではありませんが、鼻(副鼻腔)が関係している場合もあるということを頭の片隅においておいて下さい。
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