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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2008年2月 2008年 スギ花粉症対策について

 先月のコラムにも少し書きましたが、2008年の春のスギ花粉の飛数は東日本では平年なみ、つまり少なかった昨年(2007年)や一昨年(2006年)の2〜3倍という数字が予測されています。「平年なみ」といっても昨シーズンよりかなり多いので、花粉症の患者さんにとっては残念ながらかなりつらい季節になると覚悟していただいた方がよいと思われます。

1.初期療法を御存知ですか?

 スギ花粉の飛散開始時期は関東南部で、やはり平年並みの2月上旬と言われています。2月のはじめの時点では、まだ症状の出ていない方が大部分と考えられます。実はこの時点で、すでに花粉症対策は始まっています。「症状が出ていないから何もしなくていいや。」というのではありません。症状が出る前でないと始められないこともあります。それが「初期療法」です。初期療法とは花粉が飛び始める2週間くらい前から抗アレルギー薬の内服を始め、花粉シーズン中も続けて内服するというものです。初期療法には次の3つのようなメリットがあります。

(1)症状が出現する時期を遅らせることができます。
(2)スギ花粉飛散中の症状を軽くすることができます。
(3)内服する薬の量や使用回数を少なくすることができます。

 このように初期療法は良いことばかりです。ただ症状が出現する前から始めなくてはなりません。何となくめんどくさくて、先のばしにしている間に花粉が飛び始めます。花粉症などのアレルギー疾患は、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。症状が軽いうちに薬を内服し始めると花粉がたくさん飛んでいる時期でも、比較的楽にすごすことができるといわれています。なるべく早くからの準備が大切です。

 もしもこの文を目にしたときにはすでに花粉症の症状がでている場合、さらに運悪く、症状が強い場合には、なるべく早く耳鼻咽喉科医を受診して下さい。早め早めの対策が大切です。「花粉症ぐらいで医者のところへ行く必要はない」などと考えずに、ぜひ受診してみて下さい。

2.セルフケアも大切です。

自分自身で、毎日の生活の中でできることばかりです。花粉が体に入ってこないようにする注意で、症状は軽くなります。

1)花粉症情報をテレビ、新聞、インターネット等で毎日チェックします。できることなら、花粉が多い日の外出は避けたいものです。

 ■花粉飛散の多い日
 ①天気は晴れまたは曇り
 ②最高気温が高い
 ③湿度が低い
 ④やや強い南風が吹き、その後北風に変化したとき
 ⑤前日が雨 

2)外出を控える。
花粉飛散の多い時間帯(午後1時〜3時ごろ。地域によって差があります。)は避ける。

3)ドアや窓を閉めて花粉の侵入を防ぐ。
4)外出から帰宅したら、うがいや洗顔をする。
5)外に干した洗濯物や布団は花粉をよく落とす。
6)外出時はマスク、メガネ、帽子等を身につけて花粉を防ぐ。
  コートは毛ばだったものや毛皮はさけ、表面がつるつるしたものを着る。
7)コートについた花粉は家に入る前によく落とす。
8)掃除をこまめに行ない、室内に入った花粉をとり除く。
9)最後に、規則正しく生活し、疲れをためない。アルコールは控える。

 できることからまず始めて下さい。はじめは少しめんどうに感じられますが、慣れると気にならなくなります。
 早めの内服とセルフケアでなるべく楽に花粉シーズンをのりこえて下さい。

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