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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2008年3月 急性中耳炎に対するさまざまな御質問にお答えします。Part2

 本年1月の続きで、急性中耳炎に対するさまざまな質問にお答えします。。

5.急性中耳炎のとき、学校へ行ってもいいですか?

 急性中耳炎の炎症の程度によります。
炎症が強いとき、つまり、発熱し、激しい耳の痛みがある場合は、2〜3日学校を休みます。この間に医師からもらった薬が効いてきます。

 炎症が比較的軽いとき、熱はないか微熱程度で、耳の痛みもときどきである場合は、1日学校を休んで安静にしていれば、翌日には薬をのみながら登校できるでしょう。
子どもさんの急性中耳炎は日中は遊びになど紛れるためか、痛みを訴えないことが多いのですが、夜や明け方に痛くなるようです。急性中耳炎で耳鼻咽喉科を受診しますと、抗生剤と鎮痛剤を処方されることが多いですが、内服後比較的早く1〜2日で耳の痛みはとれます。しかし、急性中耳炎が完全に治癒するには意外に時間がかかります。急性中耳炎の後におこりやすい中耳腔への液体貯留なども含めると、少なくとも2〜3週間は通院して下さい。急性中耳炎の後に滲出性中耳炎に移行することもあります。
 急性期(発熱や耳の痛みのある時期)をすぎれば、登校や登園はできますが、体育の授業や体操教室、水泳教室等はしばらく休んで下さい。

6.急性中耳炎のとき飛行機に乗ってもいいですか?

 結論から言いますと、急性中耳炎のとき飛行機に乗ることは勧められません。可能であれば、飛行機に乗ることを延期するか、別の交通手段(新幹線等)を使うことをお勧めします。

飛行機に乗っていると、離陸と着陸の際に、必ず耳ぬきが必要になります。中耳腔内の気圧を外気(飛行機の客室内の気圧)と等しくするためです。しかし、急性中耳炎の時には、耳ぬきを行なう耳管にも炎症が及び、耳管の働きが悪くなっているために、耳ぬきができません。すると、「航空性中耳炎」という飛行機独特の中耳炎にもなってしまいます。耳が痛くなったり、耳がつまった感じがしたり、きこえづらくなったりします。

 お勧めはしませんが、飛行機に乗ってもよい場合、というのは「鼓膜に穴があいている場合」です。この穴が圧力の調節をしてくれます。具体的には@急性中耳炎の炎症が強く、自然に鼓膜に穴があいた(鼓膜が破裂した)場合。A鼓膜切開をおこなって、すでに鼓膜に穴があいている場合です。かぜぎみの時、鼻がつまる時、鼻漏が多い時、このような時も、耳の状態があまり良いとは考えられないので、飛行機に乗ることで耳の具合が悪くなる可能性があります。

他にもいろいろな質問があるのですが、今月はこの辺で。

>1月のQ&Aも読む

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