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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2011年12月 「誤嚥(ごえん)と誤飲(ごいん)について」

 

 少しむずかしいことばですが、誤嚥(ごえん)と誤飲(ごいん)という読み方にして1文字しか違わないことばがあります。誤嚥(ごえん)というのは食物などが気管に入ってしまうことです。つまり、食べたり飲んだりしようとしたときに、飲食物が誤まって食道ではなく、気管に入ってしまうことです。たとえば、前回お話した、ピーナツ異物がこれにあたります。

 一方、誤飲(ごいん)というのは食物以外の物を誤って口から食道へ摂取することです。たとえば、今回お話する、コイン型電池を誤ってのみこむことなどがあてはまります。
子どもさんは、生後5〜6か月を過ぎると、手にしたものを何でも口にもってゆきます。おもちゃでも何でも口でベロベロになめます。食べ物と食べ物でないものを区別できるようになるのは早くて1歳6か月〜2歳以降です。したがって異物の誤飲(ごいん)は8か月〜2歳に多いといわれています。

誤飲するものは次のような順位になっています。

・タバコ
・硬貨
・医薬品
・化粧品
・洗剤
・文具  など

ここで「コイン型電池」についてです。コイン型電池とは、ボタン型電池に似た円形の形状でリチウム電池タイプのものをいいます。一般的にボタン型電池より高電圧、高容量となっています。リチウム電池は放電することにより、アルカリ性の液体ができるため、短時間のうちに消化管の粘膜を傷つけます。アルカリ電池よりも危険なため、急いでとり出す必要があります。

「誤飲(ごいん)」というものは病気ではなく、事故です。つまり、日ごろから充分に注意していれば防ぐこともできます。特に子どもさんがはいはいを始めたら、電池だけでなく、電池が入ったおもちゃも子どもさんの手の届かないところに片づける手間を惜しまないようにしましょう。

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